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  • 1069 Onaje Allan Gumbs / Onaje
  • 1179 Cedar Walton Quartet / Third Set
  • 1244 Andy LaVerne Quartet / Frozen Music

 ニューヨーク生まれのオナージェ・アラン・ガムスとアンディ・ラヴァーン、ダラス生まれのシダー・ウォルトン、こんな3人のピアニストが、スティープル・チェイスにリーダー作品を残しました。


1069 Onaje Allan Gumbs / Onaje

 一部で高い支持を得ているらしいオナージェ・アラン・ガムスは、スティープル・チェイスに1枚のリーダー作品を残しました。1976年8月に発売されたこのアルバムは、ソロ・ピアノでのもので、コルトレーンとガレスピーの名曲を入れながら、ガムスのオリジナル曲が中心となっています。

  1曲目の『Waiting… in Love』、絞り出すような愛情表現を聴くと、多くのミュージシャンに愛された理由が分かります。


1179 Cedar Walton Quartet / Third Set

 シダー・ウォルトンはスティープル・チェイスに3枚のリーダー作品を残していますが、どれも1977年10月1日にコペンハーゲンのクラブで行ったライブ盤であります。モンクの『オフ・マイナー』がある第1集は1978年に、コルトレーンの『ブルー・トレン』が収録されている第2集は1979年に、そしてモンクの『ブルー・モンク』が入っているこの第3集は1983年に発売されました。

 ボブ・バーグとサム・ジョーンズにビリー・ヒギンズと、豪華な顔ぶれでの演奏です。

 モンクがグリフィンとファイブスポットで繰り広げた演奏を思い出す『ブルー・モンク』の演奏ですが、徐々にシダー・ウォルトンとボブ・バーグの個性が光だし、聴きごたえ十分な演奏となっていきます。


1244 Andy LaVerne Quartet / Frozen Music

 スティープル・チェイスのハウス・ピアニストと言えるアンディ・ラヴァーンは、合わせて15枚のリーダー作品をこのレーベルに残しました。最初のは1977年の録音、そして少し間を置いての1989年にこの2枚目のアルバムを録音し、この後は立て続けにリーダー作品を発表していきました。

 サックス入りのカルテットでのこの2作目は、全9曲がアンディ・ラヴァーン作のもので、アルバム名にもなっている曲も彼によるものです。漂う響きのソプラノ・サックスを印象的に配置したこの『Frozen Music』では、ラヴァーンの編曲が光っています。


【ついでにフォト】

2006年 香港

2025年5月17日掲載