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  • 1484 Elisabeth Kontomanou / Hands & Incantation
  • 1199 Tete Montoliu / That’s All
  • 1290 Dexter Gordon/Benny Bailey Quintet Round Midnight

 歌手のエリザベス・コントマノウ、ピアノのテテ・モントリュー、テナー・サックスのデクスター・ゴードン、こんな方々が『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』をスティープル・チェイスで取り上げました。


1484 Elisabeth Kontomanou / Hands & Incantation

 もしエリザベス・コントマノウがスティープル・チェイスに作品を残していなかったら、私は彼女の歌に接することはなかったのでしょう。コントマノウはスティープル・チェイスに5人の演奏で歌った作品を1999年に発表し、2000年にはピアニストのジャン=ミシェル・ピルクと二人での作品を発表しました。その後者で、『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』を取り上げています。

  前衛舞踏で流れるような歌とピアノでの『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』、もう少しスッキリと歌えばと思いながらも、これはこれで良いものなのでしょう。


1199 Tete Montoliu / That’s All

 このソロ・ピアノでのアルバムが発売された1985年には、貫禄すら漂っていたテテ・モントリューですが、その演奏は1971年9月に録音されたものでした。スタンダードが並ぶこのアルバムに、『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』が入っています。

 モンクが1957年4月に行ったリバーサイドでの名演をモントリューは意識しながら、そこにモントリューの情熱を叩きつけの『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』、素晴らしいものです。


1290 Dexter Gordon/Benny Bailey Quintet Round Midnight

 デクスター・ゴードンがトランペットのベニー・ベイリーと組んでクインテットで演奏したこのライブ・アルバムは、1974年に録音され、スティープル・チェイスから1991年に発売されました。そこに13分超えの『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』が収録されています。

 後半に登場するデクスター・ゴードンも彼らしさの良い味ですが、なんといっても前半のベニー・ベイリーの感情を絞り出すようなトランペットに聴きいる演奏です。


【ついでにフォト】

2006年 香港

2025年4月25日掲載