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  • 1031 Kenny Drew and Niels-Henning Ørsted Pedersen / Duo Live in Concert
  • 1095 Buck Hill Quartet / This Is Buck Hill
  • 1134 Jimmy Raney and Doug Raney / Duets

 「NYジャズ・シーンの注目株だったソニー・ロリンズは、1951年初頭、満20歳でマイルス・デイビス・グループに参加し、演奏者としてはもちろん、作曲家としても名を高めていく。特に1954年のマイルスのアルバム『バグス・グループ』では、ロリンズの作品が4曲中3曲を占め、いずれも高い評価となった。<オレオ><エアジン><ドキシー>がそれである(20世紀ジャズ名曲大事典より)」

 この人気曲をスティープル・チェイスでは、ドリュー&ペデルセン、バック・ヒル、そしてレイニー親子が取り上げています。


1031 Kenny Drew and Niels-Henning Ørsted Pedersen / Duo Live in Concert

 スティープル・チェイスの立ち上げに多大な貢献となったドリュー&ペデルセンのライブ盤に、この『オレオ』が収録されています。1974年6月8日のオランダでのコンサートの模様が、1975年に発売された際には、この曲は2分14秒の演奏時間で、アルバムの最後に収録されていました。後年になりCD化された際に3曲が追加となり、その中に36秒の演奏時間の『オレオ』があったのです。

 36秒の『オレオ』はピアノ主体に、2分14秒の『オレオ』はベースとピアノに一体となり、この曲の持ち味である軽快さを表現しています。なぜ二度の演奏なのかを想像すれば、1974年6月8日は2回公演だったのでしょう。それぞれの公演の最後に声援に応えて、この曲が演奏されたと思います。


1095 Buck Hill Quartet / This Is Buck Hill

 テナー・サックス奏者バック・ヒルがジャズの一線に戻ってきたこのアルバムに、『オレオ』が収録されている。ケニー・バロン、バスター・ウィリアムズ、そしてビリー・ハートとの演奏です。

 ドラムスのビリー・ハートに焦点を当てたこの『オレオ』ですが、後半のバック・ヒルの演奏も良いもので、突っ走り演奏を堪能できます。


1134 Jimmy Raney and Doug Raney / Duets

 レイニー親子、ギター親子のこのデュオ盤は、1979年4月に録音され、1980年に発売されました。まだスティープル・チェイスがそれなりにジャケットを作っていた時期ですが、その中でもこのジャケを秀逸でしょう。

 テンポが速い中で、二人のギターがシングルトーンで重なっていき、スリルと心地よさを聴かせてくれます。


【ついでにフォト】

2006年 香港

2025年4月23日掲載