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  • 1150 Duke Jordan Trio / The Great Session
  • 1193 Duke Jordan Trio / Tivoli Two
  • 1259 Paul Bley Trio / BeBopBeBopBeBopBeBop

 「モダン・ジャズのシンボル的な大人気曲。モダン・ジャズの始まりとともに登場した。新しい時代の到来により昂揚する精神にピッタリの熱く盛りあがる曲調で、いやがうえにも気勢が上がってくる(20世紀ジャズ名曲大事典より)」

 こんな『チェニジアの夜』をスティープル・チェイスでは、デューク・ジョーダンとポール・ブレイという、有名ですがベテランで素敵なピアニストが取り上げています。


1150 Duke Jordan Trio / The Great Session

 ヨーロッパで、スティープル・チェイスでイキイキと活躍しているデューク・ジョーダンの、このレーベルでの11枚目のリーダーアルバムです。1978年6月30日にニューヨークで録音、ベースのデヴィッド・フリーゼンとフィリー・ジョー・ジョーンズとの演奏のこのアルバムに、『チェニジアの夜』が収録されています。

 演奏は、フィリー・ジョー・ジョーンズの切れ味抜群の単独演奏で始まり、2分以上続きます。この曲の燃え上がる雰囲気が充満したなかで、デューク・ジョーダンとデヴィッド・フリーゼンが加わり、この『チェニジアの夜』を披露しています。


1193 Duke Jordan Trio / Tivoli Two

 スティープル・チェイスでのデューク・ジョーダンの15枚目のリーダー作品にも、『チェニジアの夜』が収録されています。録音は先の「11枚目」と同じ1978年、12月にコペンハーゲンはチヴォリでのコンサートを収録したアルバムの、第2集です。ウィルヴァー・リトルにダニー・リッチモンドが参加しての、トリオでの演奏です。

 チヴォリの会場ではジョーダンのピアノから始まり、このトリオで熱気溢れる13分の『チェニジアの夜』となっています。名手ウィルヴァー・リトルとダニー・リッチモンドの、それぞれの熱演ソロと、二人の会場を沸かせての熱演も素晴らしいものです。


1259 Paul Bley Trio / BeBopBeBopBeBopBeBop

 スティープル・チェイスの立ち上げ期から、中断を挟みながらも長年に渡ってこのレーベルを支えたピアニストのポール・ブレイの、20枚ほどあるリーダー作品の9枚目の作品に、『チェニジアの夜』が収録されています。熱さを感じるアルバム名ですが、ボブ・クランショウとキース・コープランドが参加して、1989年12月に録音されました。

 ポール・ブレイがビバップに真正面から取り組んだことで話題になったこのアルバムの中で、上下に激しく揺れる『チェニジアの夜』の演奏が燃え上がっています。


【ついでにフォト】

2006年 香港

2025年4月21日掲載