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  • 1296 Mike Richmond / Blue in Green
  • 1325 Richie Beirach and Andy LaVerne / Universal Mind
  • 1444 Harold Danko Trio / Three of Four

 名盤「カインド・オブ・ブルー」のA面の最後となる3曲目が、この『ブルー・イン・グリーン』です。すべてのジャズ・ファンの心に残っている曲と言っても、過言ではないでしょう。エヴァンスが作ったとも言われますが、クレジットではマイルスとエヴァンスの共作であるこの曲を、ラルフ・タウナーやカサンドラ・ウイルソン、さらにチャーリー・ヘイデンなど多くのジャズ・ミュージシャンが取り上げてきました。スティープル・チェイスでは設立から20年が経った1990年代に入ってから、この名曲が演奏されるようになりました。


1296 Mike Richmond / Blue in Green

 スティープル・チェイスを代表するベーシストの一人であるマイク・リッチモンドの、スティープル・チェイスでの4枚目のリーダー作品に、この『ブルー・イン・グリーン』が収録されています。盟友であるサックスのラリー・シュナイダー、そしてピアノにはリッチー・バイラークが参加しての、カルテットでの演奏でのアルバムですが、『ブルー・イン・グリーン』ではラリー・シュナイダーはお休みとなっています。

 前半はリッチー・バイラークの静かに魂を込めての演奏が光、後半はマイク・リッチモンドの演奏が光る6分弱です。このトリオでの演奏も良いのですが、私はやはりラリー・シュナイダーが入ってのカルテットでの演奏を聴きたかったです。


1325 Richie Beirach and Andy LaVerne / Universal Mind

 リッチー・バイラークが同じピアニストであるアンディ・ラヴァーンとの、二人での演奏作品です。ちなみに「デュオのスティープル・チェイス」ですので、楽器の組み合わせは20ほどありますが、ピアノ&ピアノは2枚だけです。もう1枚もこの二人の組み合わせです。

 ピアノデュオのことを「Piano four hands」と呼ぶとのことです。二人のピアノ演奏が重なっていき響きあう『ブルー・イン・グリーン』の演奏は、まさに「Piano four hands」という呼び方に相応しいものです。


1444 Harold Danko Trio / Three of Four

 ハロルド・ダンコはスティープル・チェイスに20枚を超える作品を残しています。『ブルー・イン・グリーン』が収録されているのは4枚目のリーダー作品で、1997年にトリオで録音したものです。

 穏やかなピアノの響きでの『ブルー・イン・グリーン』も良いものだなと感じながら、ハロルド・ダンコの演奏を楽しみました。


【ついでにフォト】

2006年 香港

2025年2月20日掲載