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1436 Dave Ballou / Amongst Ourselves
1491 Brad Goode / Toy Trumpet
1290 Dexter Gordon/Benny Bailey Quintet Round Midnight
1488 Marc Copland and Tim Hagans / Between the Lines
2000年頃にはアメリカのデイヴ・バロウとブラッド・グッドというトランペッター二人が、スティープル・チェイスにリーダー作品を残しました。
1436 Dave Ballou / Amongst Ourselves
大学の音楽教授を続けながら、プロとしての演奏活動も行なってきたデイブ・バロウの初リーダー作品は1998年にスティープル・チェイスから発表されました。サックスのトニー・マラビーが参加しての、ピアノレス・カルテットでの演奏です。
このアルバムの収録のほぼ全てはデイブ・バロウ作のもので、タイトル曲も彼が書いたものです。トランペットとテナー・サックスの組み合わせを活かしたアレンジで、不思議漂う演奏を披露しています。
1491 Brad Goode / Toy Trumpet
プロとして堅実な活動を続けてきたブラッド・グッドは、3枚のリーダー作品を残した後の2000年に、スティープル・チェイスにリーダー作品を発表しました。ただし録音は1994年8月に行われていました。ブラッド・グッドが30歳で録音したこのアルバムには、録音当時に63歳のトランペット奏者アイラ・サリバンが参加しています。
レイモンド・スコットが作った古い曲がアルバム名になっていますが、その曲の演奏では二つのトランペットの音色の違いを味わいながら、楽しんで聴ける演奏です。
1290 Dexter Gordon/Benny Bailey Quintet Round Midnight
実力トランペッターのベニー・ベイリーのスティープル・チェイス演奏作品は、1974年に録音されたデクスター・ゴードンのアルバム2枚で、そこではベイリーは共同リーダーとしてクレジットされています。ここでは最初に発売されたアルバムを取り上げます。
ガレスピーやモンクの曲、そして有名スタンダードが続くこのアルバムの最後には、ベニー・ベイリー作の「Neptunus」が演奏されています。アップテンポで演奏されるこの曲は20分超えであり、ハードバップも漂い、1960年代のジャズ界の姿も感じる演奏です。ゴードンと真っ向対決のように熱気をぶつけているベニー・ベイリーの演奏を聴けば、共同リーダー作品としたことが、当然のように思えます。
1488 Marc Copland and Tim Hagans / Between the Lines
ティム・ヘイゲンスはブルーノートからリーダー作品を発表したり、グラミー賞にノミネートされたりと、人気と実力のトランペッターです。スティープル・チェイスでは6枚の作品へサイドとして参加した後の2000年に、ピアノのマーク・コープランドとの共同リーダー作品を発表しました。
このアルバムの中で1曲だけ、ティム・ヘイゲンス作の曲が演奏されています。「Passing Giants」というスローナンバーががそれで、10分近い演奏時間の中に多くの偉大なジャズミュージシャンへの敬意が込められているのかと感じる演奏になっています。作曲家としてもジャズオーケストラから医大されるほどのティム・ヘイゲンスが書いたこの曲の演奏を聴いていると、マーク・コープランドとのデュオ演奏に凄みをも感じました。
【ついでにフォト】
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2013年 ペナン マレーシア
2025年2月17日掲載