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  • 1197 Thad Jones Quartet / Three and One
  • 1204 Howard McGhee Quintet / Just Be There
  • 1220 Tom Harrell Quintet / Open Air

 コペンハーゲンのサド・ジョーンズ、ご存知ハワード・マギー、実力者のトム・ハレル、この3人のトランペッターが華麗にスティープル・チェイスに登場しました。


1197 Thad Jones Quartet / Three and One

 サド・ジョーンズ=メル・ルイス・ジャズ・オーケストラ、愛称は「サドメル」、このビッグバンドで大活躍した後にサド・ジョーンズは、コペンハーゲンに移り住みました。1986年8月に亡くなるまでコペンハーゲンで活動していたサド・ジョーンズが、その晩年にスティープル・チェイスから発売されたリーダー作品が、このアルバムです。

 シナトラで大ヒットとなった「My One And Only Love」は、コルトレーンとのジョニー・ハートマンを始めとして、多くの歌手の方々に愛されている曲です。インストではサックスやピアノものでの名演も、印象深いものです。そしてトランペットものとなると、私はこのサド・ジョーンズの演奏が好きです。淡々と吹いているようで、深い思いが流れている、素敵な演奏です。


1204 Howard McGhee Quintet / Just Be There

 ビバップの初期から活躍し、1970年第終わりまで活動していたハワード・マギーのリーダー作品から、1985年にスティープル・チェイスから発売されました。ただし録音は1976年12月のことで、 ペル・ゴールドシュミット、ホレス・パーラン、マッズ・ヴィンディング、そしてケニー・クラークとの演奏です。

 リズミカルにハッピーにジャズを楽しんでいる「Just Be There」に、思わず笑顔になる1枚です。


1220 Tom Harrell Quintet / Open Air

 トム・ハレルはスティープル・チェイスに3つのレコーディングを残しました。まずはリー・コニッツのアルバムへ参加し、次にジョン・マクニールのアルバムで演奏しました。このジョン・マクニールのアルバムではトム・ハレルも、共同リーダーとしてクレジットされています。そして最後の3作目のこのアルバムは、スティープル・チェイスでのトム・ハレル単独リーダー作品となります。

 ボブ・ロックウェルにハル・ギャルパーとこの時期に勢いに乗っていたミュージシャンとの共演で、トム・ハレルは伸びやかに力強いトランペットの演奏を聴かせています。そんなところは、アルバム名にもなっている「Open Air」での演奏で光っています。


【ついでにフォト】

2013年 ペナン マレーシア

2025年2月15日掲載