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- 1331 Rich Perry / To Start Again
- 1358 Rick Margitza / Work It
- 1383 Jed Levy Quartet / Sleight of Hand
1990年代に入ってからスティープル・チェイスにリーダー作品を残したテナーマン、こんな方々です。
1331 Rich Perry / To Start Again
1990年代のスティープル・チェイスの支えたテナー・サックス奏者のリッチ・ペリーは、スティープル・チェイスに多くの作品を残しています。その輝かしい第1作がこのアルバムです。ピアノには、スティープル・チェイスでリッチ・ペリーと共演を重ねている、ハロルド・ダンコが参加してます。
再出発、物事に取り組み直す、誰もが何度か経験も経験したことでしょう。体力的にも気持ちとしても力が要ることですが、先に進むには必要なことです。こんな時には悩みも多く、辛いことも多々あります。「To Start Again」、リッチ・ペリーのサックスとハロルド・ダンコのピアノが、そんな気分を表現しています。
1358 Rick Margitza / Work It
テナー・サックス奏者のリック・マーギッツァは、マイルスと共演し、ブルーノートから華々しくデビューし、ヒット作を3連発しました。1989年から1991年にかけてのことです。このまま人気者として活躍していくのかと誰もが思いましたが、リック・マーギッツァは活動の場を欧州に移していきました。その中でスティープル・チェイスでも、5作品で演奏しており、リーダー作としてこのアルバムを残しています。ジェームス・ウィリアムス、ジョージ・ムラーツ、そしてビリー・ハートとの、カルテットでの演奏です。
色んな意味に解釈できる「Work It」という言葉ですが、ここでの演奏は、ジャズの新たに取り組んでいこうとしているリック・マーギッツァの意気込みを感じるものです。リズム陣の熱演も加わり、聴きごたえあるものです。
1383 Jed Levy Quartet / Sleight of Hand
ジェド・レビーについてネットで検索しますと、「ニューヨーク・ジャズの巨人と呼ばれるサックス奏者」というのがいくつかヒットします。恐らくは輸入元が書いた売り文句を、そのまま安直に掲載したのでしょう。そのジェド・レヴィーは、こんなアルバムをスティープル・チェイスに残しました。ピアノにジョージ・コリガンを迎えての、カルテットでの演奏です。
この作品が発売されるまで、私はジェド・レヴィーを全く知らなかったのですが、それなりのキャリアがある方なのでしょう。でもここでは、若々しさも感じる、熱のあるテナー・サックスを披露しています。このアルバムがきっかけとなったのか、これからジェド・レヴィーは、スティープル・チェイスなどで注目作を発表していきます。
【ついでにフォト】
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2013年 ペナン マレーシア
2025年2月11日掲載