陽炎4-2
ECM-2057
Savina Yannatou
Songs of an Other
JAZZDISCO.org から
ECM 2057 Savina Yannatou, Primavera En Salonico – Songs Of An Other 2008
Savina Yannatou, voice; and Primavera En Salonico: Harris Lambrakis, nay; Kyariakos Gouventas, violin, viola; Yannis Alexandris, oud, guitar; Michalis Siganidis, double bass; Kostas Theodorou, percussion, double bass; Kostas Vomvolos, qanun, accordion.
Sierra Studios, Athens, Greece, October, 2007
Sareri Hovin Mernem (Armenia)
Za Lioubih Maimo Tri Momi (Pirin Macedonia, Bulgaria)
Smilj Smiljana (Serbia)
Dunie-Au (Kazakhstan)
O Yannis Kai O Drakos (Greece)
Albanian Lullabye (Albania)
Omar Hashem Leyakoyv (Ashkenazic traditional)
Radile (Greece)
Sassuni Oror (Armenia)
Addio Amore (Italy)
Perperouna (Greece)
Ah, Marouli (Greece)
サヴィナ・ヤナトゥがプリマヴェーラ・エン・サロニコとの演奏を捉えたECM作品としては、このアルバムは3作目となる。初作品は2001年11月にギリシアのアテネで行われたコンサートを収録したもの、2作目は2004年5月にオスロのスタジオで収録されたものである。この二つの作品は、世界中で高い評価となっていたようだ。
そして第3作目となるこのアルバムは、2007年10月にアテネのスタジオで収録された。ECMrecords.com によれば、「アルメニア、ブルガリア、セルビア、カザフスタン、南イタリア、そしてギリシャの伝統歌を歌い、さらに16世紀のイディッシュ語の賛美歌を加えている」とのことだ。
感想
「美しい歌声」と称えられる女性歌手たちの中でも、このサヴィナ・ヤナトゥは抜きん出た存在であろう。それは声質云々ではなく、「痛々しいほど美しいメロディ（with achingly beautiful melodies）」を響かせる歌唱力があってのことだ。ギリシア周辺の伝承曲に、アレンジと即興を加えていくサヴィナ・ヤナトゥの歌と、プリマヴェーラ・エン・サロニコの演奏である。
人間が生きていく上での様々な気持ち、願いを、強く感じる作品である。
2024年11月22日掲載