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ECM-1624/25 NS
Keith Jarrett and Dennis Russell Davies
Mozart: Piano Concertos K. 271, 453, 466
JAZZDISCO.org から
ECM 1624/25 NS Mozart – Piano Concertos / Adagio And Fugue — Keith Jarrett, Stuttgarter Kammerorchester, Dennis Russell Davies 1999
Keith Jarrett, piano; Stuttgarter Kammerorchester, Dennis Russell Davies, conductor; Wolfgang Amadeus Mozart, composer.
Mozart-Saal/Liederhalle, Stuttgart, Germany, May, 1996, and March, 1998
Concerto For Piano And Orchestra No. 20 In D Minor K. 466: Allegro
Concerto For Piano And Orchestra No. 20 In D Minor K. 466: Romance
Concerto For Piano And Orchestra No. 20 In D Minor K. 466: Allegro Assai
Concerto For Piano And Orchestra No. 17 In G Major K. 453: Allegro
Concerto For Piano And Orchestra No. 17 In G Major K. 453: Andante
Concerto For Piano And Orchestra No. 17 In G Major K. 453: Allegretto – Finale: Presto
same session.
Concerto For Piano And Orchestra No. 9 In E-Flat Major K. 271 “Jeunehomme”: Allegro
Concerto For Piano And Orchestra No. 9 In E-Flat Major K. 271 “Jeunehomme”: Andantino
Concerto For Piano And Orchestra No. 9 In E-Flat Major K. 271 “Jeunehomme”: Rondeau: Presto
Adagio And Fugue In C Minor K. 546 For String Orchestra
感想
ECM-1565/66 NSと同様の制作方針のアルバムで、モーツアルトの3つのピアノ協奏曲(第20番 第17番 第9番)を取り上げたキース・ジャレットの作品で、デニス・ラッセル・デイヴィスが指揮するシュトゥットガルト室内管弦楽団との演奏である。
本「新版 ECMの真実」から、この作品に触れている箇所(p252-3)を引用する。
堀内
(・・・ECM-1565/66 NSは音楽は静止している)ところが、後者の協奏曲集(本作)ではそれが一変するんです。ジャレット自身はこれまで通り無私の境地にありながら、音楽それ自身が自発性と生命力を獲得して自由自在に飛翔しているんですね。この違いは、なんというか実に神秘的で感動的です。
私は「ピアノ協奏曲第20番」を、アルゲリッチのピアノで、アバド指揮のモーツァルト管弦楽団との演奏で聴いていた。そこでは個性溢れるアルゲリッチの存在感が際立つものだが、本作品ではこの第20番でジャレットの存在感が活きている。これには、デニス・ラッセル・デイヴィスが指揮するシュトゥットガルト室内管弦楽団との、二度目のレコーディングであることも起因しているのであろう。
クラシックに触れてみたいというジャレット・ファンがいるならば、本作品がうってつけだろう。
2023年7月14日掲載