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  • 1177 Bernt Rosengren Quartet/Quintet / Surprise Party
  • 1192 Red Holloway / Nica’s Dream
  • 1219 Bob Rockwell Quartet / No Rush

 スティープル・チェイスでリーダー作品を発表したテナーマンを、その発表順に取り上げていくこの企画ですが、5回目、13人目から15人目の紹介となります。


1177 Bernt Rosengren Quartet/Quintet / Surprise Party

 ベルント・ローゼングレンはスウェーデンのテナー・サックス奏者で、スウェーデンでは権威あるギレン・スキーバン賞を、1965年・1968年・1969年・1974年・2009年と5回受賞しいる方です。(Wikipediaから)

 スウェーデンで、欧州で、長年にわたって一線で活躍していたベルント・ローゼングレンですが、スティープル・チェイスにリーダー作品を1枚残しました。またギタリスのダグ・レイニーのスティープル・チェイス作品に5枚、ベルント・ローゼングレンは参加しています。

 さてホレス・パーランにダグ・レイニーも加わってのクインテットでの演奏ですが、始まりはマイルス作の「Solar」、終わりはロリンズ作の「Airegin」となっています。ジャズファンに愛されている曲を、温かみと歌心あるテナーで聴かせるベルント・ローゼングレン、流石の人気者の演奏であります。


1192 Red Holloway / Nica’s Dream

 1940年代から活躍しているテナー・サックス奏者のレッド・ホロウェイは、スティープル・チェイスに1枚のリーダー作品を残しました。ホレス・シルバーの有名曲を取り上げ、それをアルバム名にしたこのアルバムには、ホレス・パーランが参加してのカルテットでの演奏です。

 その「ニカの夢」では、流暢なホロウェイのテンポの良い演奏と、ホレス・パーランの入魂の演奏が聴ける、素敵なものとなっています。


1219 Bob Rockwell Quartet / No Rush

 40歳となった1980年代半ばから積極的にリーダー作品を発表できるようになったボブ・ロックウェルは、7枚のリーダー作品をスティープル・チェイスに残しました。その最初のこのアルバムでは、カルテットでの演奏となっています。

 快調な演奏が楽しめるこのアルバムの最後には、「Just In Time」が演奏されています。歌手やピアニストに愛されているこの曲ですが、テナー・サックスとなるとロリンズの演奏が有名なところでしょう。そしてボブ・ロックウェルの「Just In Time」ですが、演奏が後半になるにつれて、この曲と波長が合っていくテナー・サックス演奏となっています。


【ついでにフォト】

2012年 ペナン マレーシア

2025年1月29日掲載