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- 1025 Dexter Gordon / The Apartment
- 1029 Tete Montoliu / Tete!
- 1031 Kenny Drew and Niels-Henning Ørsted Pedersen / Duo Live in Concert
立ち上げ期の独立系レーベルのスティープル・チェイスを支えた30枚、その5回目はこのレーベルの初期の人気者の3枚となりました。
1025 Dexter Gordon / The Apartment
スティープル・チェイスに16枚のリーダー作品を残すことになるデクスター・ゴードンの、その最初の作品です。ケニー・ドリューにニールス・ペデルセン、そしてアルバート・ヒースという、まさにスティープル・チェイスのカルテットでの演奏です。1974年5月と9月に録音されました。
ゴードンのディスコグラフィーを眺めると、1972年夏から活動の主戦場を欧州に移しています。そしてレコーディングの主舞台をスティープル・チェイスに定めて活動していくゴードンの演奏には、喜びが詰まっているようです。新しい録音、また1960年代の録音の、ゴードンはスティープル・チェイスから発表していきます。ゴードンは1952年にデッカでのレス・トンプソンのレコーディングに参加して、「The Steeplechase」なる曲を演奏しています。なんだか、運命を感じます。
1029 Tete Montoliu / Tete!
これはテテ・モントリューのスティープル・チェイスでの3枚目のリーダー作品となります。録音日は、第1作目『Catalonian Fire』を吹き込んだ二日後の、1974年5月28日であります。メンバーも1作目と同様に、ペデルセンにヒースであります。
「ジャイアント・ステップス」に「アーニーのテーマ」、「ボディ・アンド・ソウル」から「ソラー」、「クリフォードの想い出」から「ホット・ハウス」、これらの名曲を華麗に豪快に飛ばしていくモントリューには、輝きがあります。
1031 Kenny Drew and Niels-Henning Ørsted Pedersen / Duo Live in Concert
フュージョンの嵐が荒れ狂っていた1970年代半ばに、フュージョンに流れなかったジャズ・ファンから熱狂的な支持を受けたスティープル・チェイスの中でも、看板作品となったのがドリューとペデルセンの二人による、『Duo』『Duo 2』でありました。そして二人による第3弾は、ライブ盤となりました。スタジオでの2作品はコペンハーゲンでの録音でしたが、このライブ盤はオランダのユトレヒトによるものです。1974年6月8日のことでした。
スタジオ盤より楽しさを増したこの演奏は、これまたジャズファンに支持されました。ただし、辛口の批評があるのも事実です。なおCD化に際して4曲が追加収録され、70分の演奏時間となっています。
【ついでにフォト】
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2013年 ペナン マレーシア
2025年1月9日掲載