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  • 1263 Louis Hayes / Una Max
  • 1295 Joe Locke & Kenny Barron / But Beautiful
  • 1364 Joe Locke Trio / Very Earlyg

 「愛とは?」と言いう、深い意味が隠れているこの曲、今回は上記の3枚を取り上げます。


1263 Louis Hayes / Una Max

 二十歳を過ぎたばかりの1950年代終盤からプロ活動となったドラマーのルイ・ヘイズは、リーダー作品もそれなりの数を残しており、1990年前後にはスティープル・チェイスに4枚の作品を残しています。ここで取り上げるアルバムはその2枚目で、チャールズ・トリヴァーやケニー・バロンとの6人編成での演奏で、そこに「You Don’t Know What Love Is」が収録されています。

 ハード・バップでの「You Don’t Know What Love Is」は、ずっしりと重く響き、味わい深いものです。


1295 Joe Locke & Kenny Barron / But Beautiful

 ヴィブラフォンのジョー・ロックは数多くのリーダー作品を残しており、スティープル・チェイスには6枚の作品があります。ピアノのケニー・バロンはとんでもない数のリーダー作品を残しておりますが、スティープル・チェイスにはジョー・ロックとの双頭リーダーでクレジットされているこのアルバムだけとなります。1991年8月の録音です。

 「デュオのスティープル・チェイス」であり、いくつもの組み合わせがありますが、ここでのヴィブラフォンとピアノの組み合わせは、(マハール集計では)このアルバムの他に1作品(ウォルト・ディッカーソンとサン・ラ)あるだけです。

 悲しみの中で傷つけ合いながら終わっていく恋のような、ヴィブラフォンとピアノの演奏です。ジョー・ロックとケニー・バロンが演奏する異なる楽器の響きが、同じに聴こえてきました。


1364 Joe Locke Trio / Very Early

 ジョー・ロックはこの「You Don’t Know What Love Is」がお好きのようで、1994年に発売されたこのアルバムでも、この曲を取り上げています。ベースのロン・マクルーア、ドラムスのアダム・ナスバウムとの、3人での演奏です。

 散漫にも感じる演奏ですが、次の恋に向けての前向きな気持ちを感じました。


【ついでにフォト】

2006年 香港

2025年1月2日掲載