1959年5月14日(木)の新聞から

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日経「賠償交渉 全部片付く、十億ドル  一人四千円、経済発展にいかせ、資本財重点に壁、ガラス張りで実情認識が必要」
 ベトナム(南)との賠償協定が調印されたことの報道です。
平和条約14条による日本への賠償権を持つ国との賠償協定は、すべてこれで終わりました。


読売「開会演説に入る、ハーター長官 建設的支援を期待、東西外相会議」
 米英ソ仏の4カ国の外相会議のことを東西外相会議と呼んでいたのですが、ネットではその東西外相会議の情報は得られませんでした。


朝日「日ソ漁業、議事録に調印、来年の交渉モスクワで、漁獲量 85,000トン」
 日本の外務省でこの会議は行われておりました。


この日の朝日新聞から

気になった記事
 4面に「経済安定が先決、デノミネーション、為替平価は堅持、日銀総裁談」との記事があります。日本で何度かに渡り議論されたデノミネーションですが、私が記憶しているのは福田首相の時のことです。ネットで調べますとそれは1977年10月19日の参議院予算委員会のことで、「私は、早く日本の経済が、物価の面から見ましても景気の面から見ましても国際収支の面から見ましても雇用の面から見ましても、まあまあ落ちついたというような状態を早く実現をしたい、こういうふうに考えておりますが、その際にはこのデノミネーションを行いたい、こういうふうに考えております」と積極的な発言をしておりました。
 それから40年を経過し、国会で何度かデノミが議論されたようですが、それを行う様子は全くありません。


目にとまった広告
 12面スポーツ面に「週刊スリラー」という雑誌の広告があり、出版は東京・日本橋 森脇文庫です。恐らくこの広告は創刊直後のものであり、翌年11月には廃刊となっております。森脇文庫は森脇将光氏が運営する出版社です。

 ウィキペディアによれば、森脇氏は終戦後の混乱期に東京・日本橋で金融業を始め、戦後の混乱期に乗じて高利で莫大な利益を得て、金融王と呼ばれていた人です。また金融業者として独自の調査能力を誇り、森脇氏のメモは「森脇メモ」と呼ばれ、幾つもの政治汚職において「森脇メモ」が存在感を発揮しました。

 私は仲代達矢が主演した「金環蝕」という映画を思い出します。九頭竜川ダム汚職事件を扱った映画で、その中では石原参吉の「石原メモ」という名で、物語の重要な存在になっていました。


TV欄を見ると
 民放連が行なった全国のテレビ局の性格調べの記事があります。5つの項目について、各局の放送割合を示したものです。項目名とトップの局名、その割合を記します。

1.報道   テレビ西日本 18.4%

2.社会教育 ラジオ東京 24.4%

3.音楽舞踏 静岡放送 11.9%

4.文芸娯楽 山陽放送 65.6%

5.スポーツ 日本テレビ

 また各局の放送比率のバラツキを見ますと、少ないのが報道、中程度がシャキ教育と文芸娯楽、バラツキが大きのは音楽舞踏とスポーツでした。