19630119-01

Bye Bye Blackbird
(M.Dixon – R.Henderson)
(25分21秒)



【この曲、この演奏】
 前年11月から12月にかけて行われた欧州ツアーで冒頭に演奏されていたこの曲が、ペン・ステートでも最初に演奏されました。

 前月までの1962年欧州ツアーでも20分超えの長尺演奏となっていたこの曲ですが、ここでも25分とのたっぷりの演奏となりました。

 コルトレーンがテナー・サックスで軽快にテーマを吹き、アドリブを交えながら9分半の演奏で始まります。3分ほどのところで思いっきりの高音に挑んで撤退するコルトレーンの姿に微笑み、5分前あたりでピアノがオフになっていく前後の演奏に感心しながらの、飽きることなく聴ける9分半です。

 録音状態の事なのですが、突然の大きな音でピアノ・ソロが始まります。マッコイが5分半強のソロを行った後に、ギャリソンがピッチカートで5分強のベース・ソロへと続きます。

 再びコルトレーンが登場し、テーマを演奏し始め、このままクロージングかなとの雰囲気に中でマッコイがコルトレーンに仕掛けて、演奏は5分ほど続いて終わっていきます。

 前月までの欧州ツアーでのこのカルテットの高い次元での演奏がそのまま継続されており、ある意味でメンバーが気軽に演奏したこの曲ですが、それでもここから始まる1963年の充実ぶりをうかがわせる演奏です。




【エピソード、ペンシルべニア州立大学 通称ペン・ステートについて】
 1855年にペンシルベニア農業高校として設立され、1862年に「ペンシルベニア農業大学」に改称され、1975年には「「ペンシルベニア州立大学」となり総合大学となった。

 現在では、学生数は本部キャンパスのみで40,000人(学部生・大学院生計)、全体では80,000を超える。アメリカの州立大学の屈指の名門校として「パブリック・アイビー」の一つに数えられるが、私立のアイビーリーグ、ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)とは異なる。

 同学はペン・ステート(Penn State)という愛称で親しまれ、所在地であるユニバーシティパーク周辺は、ハッピー・バレー(Happy Valley)或いは、ニタニー・バレー(Nittany Valley)と呼ばれている。(ウィキペディアより)

収録アルバム

【ついでにフォト】

2004年 香港

(2023年1月27日掲載)