19621120-02

The Inchworm
(Frank Loesser)
(7分6秒)



【この曲、この演奏】
 11月20日のヘルシンキの夜の2曲目も、この曲の演奏となりました。

 この日の演奏も、コルトレーンが吹きまくりの一人舞台です。さらに録音状態ですが、コルトレーンのソプラノサックスは収録されていますが、リズム陣の音は微かに聴こえる程度です。この残念な中ですが、コルトレーンの演奏は愉快なメロディに殺気を加えていく凄みがあるものです。

 7分を吹き切っているコルトレーンですが、最後の場面の録音が切れており、これまた残念です。




【エピソード、J. クルーゼとM.デロームとのインタヴュー、その16】
質問者
 最近のレコードではベーシストを二人起用していますが、なぜですか?

コルトレーン
 最近の私は、普段よりも多彩なリズムが背後から聴こえてくるというアイディアを追求していて、それは二人のベーシストを起用することで達成できたと思う。ただ、今後もその追求を続ける気はない。あの実験はもう終わりだ。同じ効果がワンベースでも得られるのか、試してみようと思っているがね。いや、何もベースを使う必要はない。実際にトリオでもいいんだよ。足踏みによってリズムをキープする。まあ、ベーシストがいる場合には、何の制約もなく演奏してもらいたい。つまり、変化のないリズムラインに縛られてほしくはないんだ。

1962年11月17日のジャン・クルーゼとミシェル・デロームによるコルトレーンへのインタヴュー。ジャズの手帳誌、一九六三年第八号。(資料04)

収録アルバム

【ついでにフォト】

2007年 アムステルダム、オランダ

(2022年9月24日掲載)