My Favorite Things
(R.Rodgers – O.Hammerstein)
(25分1秒)
【この曲、この演奏】
ライブの最後に演奏されるこの曲ですが、11月19日ストックホルムでの後半の部では、9曲中7曲目に演奏されました。
さて演奏ですが、冒頭のテーマではコルトレーンがソプラノ・サックスが主役となり、3分45秒吹いています。ここで時折ソプラノの音を拾えていない録音となっているのが、残艶なところです。その後にはマッコイが6分半ほどのソロを行いますが、これは前半同様に少し散漫な印象を受けるものです。
この後に再びコルトレーンとなり15分近く吹いて、演奏が終わっていきます。そのアドリブ・パートでは、感情の起伏を表現したなかなかの演奏です。6分ほどのところでテーマを演奏した後には、自分を見失ったかの演奏です。しかしそれもやがてゆったりながらも刺激ある演奏となり、徐々に激しさを増していく演奏となっています。このコルトレーンの15分間は興味深い演奏でした。
【エピソード、J. クルーゼとM.デロームとのインタヴュー、その13】
質問者
数ヶ月前にハーモニクス奏法をやめてしまったのは何故ですか?
コルトレーン
あるとき、飽きてしまったんだ。ハーモニクス奏法は難しすぎる。(倍音を作れず)キーキーと汚い音になってしまうのがオチだ。
1962年11月17日のジャン・クルーゼとミシェル・デロームによるコルトレーンへのインタヴュー。ジャズの手帳誌、一九六三年第八号。(資料04)
【ついでにフォト】
2007年 アムステルダム、オランダ
(2022年9月20日掲載)