Big Nick
(John Coltrane)
(4分28秒)
【この曲、この演奏】
この年の4月11日の、アルバム「(インパルス!の)コルトレーン」セッション初日に演奏されたコルトレーンのオリジナルで、このエリントンのセッションで唯一のコルトレーン提供曲として演奏されました。ベースとドラムがコルトレーン・バンドのお二人が務めています。
さて演奏ですが、4月11日と同様にソプラノサックスで演奏するコルトレーンは、その際と同様の優しく楽しげな演奏を繰り広げています。そしてコルトレーンの世界でのエリントンの演奏は、懐深くコルトレーンが繰り広げた雰囲気を壊さず、さすがの演奏となっています。
【エピソード、スタンレー・ダンスのライナーノーツから、コルトレーンの加速化】
月刊誌「ジャズ」に寄せた記事の中で、ジーン・リースは、このエリントンとの一期一会なセッションの結果、コルトレーンのプレイにおける”高速の進化がさらに加速した”可能性がある、と推考したが、それは大いにあり得ることだ。というのも、デュークはジャズ界において、ひときわ個性的な触媒作用を備えている人物だからだ。一つ確かなのは、このアルバムには、デュークとコルトレーンのどちらのファンも嬉しい驚きを示すであろう、温かくて刺激的な音が詰まっているということである。
ジーン・ハリスの記事は、1963年2月号の7ページに掲載された コルトレーン考 である。
(資料04の訳から引用)
【ついでにフォト】
2013年 みなとみらい
(2021年3月15日掲載)