Blue Train
(John Coltrane)
(16分4秒)
【この曲、この演奏】
コルトレーンが専属契約を結んでいないレーベルに残した唯一のフル・アルバム「ブルー・トレーン」で披露されたこの曲は、1960年に入ってからコルトレーンがライブで演奏するようになりました。そしてこの1961年の欧州ツアーでは何度も演奏されました。しかしながら、それ以降はライブで取り上げられることはなくなりました。(資料07より)
なおヴィレッジ・ヴァンガードでの録音4日間では、この曲は演奏されていません。
さて演奏ですが、テーマをコルトレーンが良い感じで演奏していきますが、ミストーンがあるのが残念なところです。ここではドルフィーは少しだけコルトレーンに絡むだけです。
演奏はそのままコルトレーンの激しいソロへとなり、それは10分を超えるものです。この曲でそこまで激しくしなくてもとも感じるものの、パリで燃えるコルトレーンに圧倒されます。
続いてドルフィーがアルト・サックスでソロを取りますが、空回りの2分間と私は感じました。このステージでドルフィーは2曲目がお休み、そしてこの3曲目では延々とコルトレーンが吹きまくっており、少し集中力が弱くなっていたのかもしれません。
その後にはマッコイが2分超えのソロを展開します。前半はコルトレーンの激しさに対して華麗さで演奏するマッコイの姿がありますが、後半には激しいマッコイへとなっていきます。
再びテーマを今度はドルフィーも頑張って演奏して、この曲は終わっていきます。
【エピソード、このツアーについて】
この22日間31公演の欧州ツアーは、ノーマン・グランツが主催した「Jazz at the Philharmonic」である。ガレスピーのクインテットとコルトレーンのクインテットが、その出演者だ。英国では7日間10回のステージを行ったが、コルトレーンはいくつかの場所を除いて、あまり歓迎されない対応があったようだ。なおJazz News では公演前に、ドルフィーはガレスピーに加わっていると報道したとのことである。(資料07)
【ついでにフォト】
2010年 タイプーサム、ペナン、マレーシア
(2022年7月25日掲載)