Blues To Bechet
(John Coltrane)
(5分45秒)
【この曲、この演奏】
このセッションだけのコルトレーンの演奏記録のこのシンプルで朗らかなブルースは、ソプラノ・サックスをコルトレーンは吹いており、また前の曲に続きピアノレスでの演奏です。ソプラノ・サックスの特徴を試すようなコルトレーンと、コルトレーンとの会話を模索するエルヴィンの姿が記憶に残る演奏です。
曲名はソプラノ・サックスの先達シドニー・ベシェットに因んだもの(資料09)とのことですが、後付けの命名だと思います。
【エピソード、コルトレーンと望遠鏡 その1】
「ニート、星を見ないか、きれいな星が夜空一杯に輝いている」ファニータを短く縮めた彼の好きな呼び名で、ジョンは妻に話しかけた。天気が続くときは、彼がサンフランシスコで仕事をしていた時に買ったその望遠鏡を夜空に向けて固定した。ジョンがそれを買ったのはナイーマが占星術に興味を持っていたからだ。彼はナイーマに、「私の運河を司る星をよく見て、これから私がどういう人生を送るのか、何かわかったら教えて欲しい」と頼んだ。いまや裏庭に設置された望遠鏡は、屈折型で赤道儀式装置とカウンター・ウェート、ファインダー、四個の正規レンズのついた約4フィートの長さのものだった。三脚台の上で回転するので、空の隅から隅までどんな天体でもしっかりと捉えることも、星や惑星をかなり拡大して見ることも可能だった。(資料01)
【ついでにフォト】
2006年 香港
(2020年9月10日掲載)