19590422-0102

Flamenco Sketches (take 1)
(Miles Davis)
(9分30秒)



【この曲、この演奏】
 マイルス作のこの曲ですが、資料09には「マイルスの指示に基づいてエヴァンスが作曲したらしい」と書かれています。

 マイルスにとってはこのセッションが初演奏となる曲で、翌年春の欧州ツアーで演奏したとの記録があるようです。(資料08)

 またコルトレーンの演奏記録も、マイルスと同様です。

 この日にこの曲は何度も演奏されましたが、最後まで演奏されたのは、この最初の演奏と、OKテイクとなった最後の演奏でした。

 自然の厳しさの合間の豊かな時間のゆっくりした流れが、緊張と安らぎの空気の色を、見事に表現している演奏です。なんと言ってもこの演奏はマイルスとエヴァンスに夜もと言えるのでしょう。コルトレーンのソロはその空気の流れに心を向けての演奏、続くアダレイのソロは背筋をのばしてゆったりと演奏したもので、マイルスとエヴァンスが描いたものに忠実な演奏となっています。

 この素敵な演奏ですが、本テイクとはなりませんでした。

take 2 (41秒)
 スタジオ内トークにベースの音、そしてマイルスのダミ声での指示、そんなものです。

この二つのテイクは、2000年に発売された「Miles Davis & John Coltrane / The Complete Columbia Recordings 1955-1961」に収録されています。




【エピソード、本セッションに関する間違い表記】
 まずは録音日であるが、以前は4月6日とされていた。4月22日が正解であることは契約カードから明らかになっている。この間違いはアダレイの病気からのものであろうと、資料07にある。もともと4月6日に予定されていたセッションが、アダレイの病気により4月22日に変更になったとのものだ。

 アルバム「カインド・オブ・ブルー」は、資料07によれば1959年8月17日に発売された。その際に間違った表記があった。この4月22日に演奏された2曲はB面に収録されたのであるが、その曲順がジャケットとレーベルで間違って表記されたのだ。しかもジャケットだけ誤表記のものもある。このことが完全オリジナル盤を探し求める蒐集家に、大きな混乱をもたらした。

 さらには「Adderly」との誤表記もある。

収録アルバム

【ついでにフォト】

2013年  みなとみらい

(2022年7月14日掲載)