Little Melonae
(Jackie McLean)
(7分48秒)
【この曲、この演奏】
マクリーン作のこの曲のコルトレーンの演奏歴は、その発売からみると、興味あるものです。
最初の録音は、マイルス・クインテット参加の初録音となる1955年10月26日ですが、その発売は1973年のことでした。二度目は本セッションであり、その発売は2000年のことです。マイルスのこの曲の演奏記録はこの2回だけですが、コルトレーンは自分のリーダー・セッションでこの曲を取り上げました。それは1958年3月26日のことで、アルバム「Settin’ the Pace」に収録され、1961年に発売されたのです。
さてアダレイとガーランド抜きでのこの演奏ですが、なとも不思議な響きのテーマから始まり、その色そのままでマイルスのソロへとなります。聴きごたえあるこのソロの後のコルトレーンのソロですが、マイルスの雰囲気を引き継ごうと必死の様相ですが、後半になりようやくコルトレーンのペースになってきます。その後には妖怪が登場しそうな後テーマとなりかけたところでベースのソロ、そして本格的にテーマとなり、演奏は終わります。
この演奏がアルバム「Milestones…. Miles Davis」に収録されなかったのは、アルバムの中に馴染まないからだったのでしょう。演奏自体は非常に興味深いものです。
【エピソード、録音日】
この日のセッションだが、4月3日だとされていたが、マイルスとコロンビア間の「The Artist Contract」によれば3月4日が正解である。
また「Little Melonae」については、これは1955年10月26日に行われたものだとの情報も流れていたが、マトリックス番号からこの1958年3月4日の演奏というのが正解とのことだ。(資料07)
【ついでにフォト】
2008年 みなとみらい
(2022年4月14日掲載)