Route Four
(Teddy Charles)
(6分55秒)
【この曲、この演奏】
国道4号線は東京都中央区から青森市まで続く道で、8514.9kmで全国最長の道であります。当然ながらこの曲名はアメリカのもので、西にニューヨーク州イーストグリーンブッシュから、 東にニューハンプシャー州ポーツマスまで、 バーモント州を横断する257マイル(407 km)の米国高速道路です。(ウィキペディア)
地図でこのルート4を眺めるに、多くのジャズマンは楽旅でこの道を利用していたのでしょう。そこそこ名前のあるミュージシャンでも自分で車を運転して移動するようですので、辛さと疲れを感じる道なのでしょう。
テディ・チャールズ作のこの曲は、作者の個性を十分に感じ取れる曲で、個性あるアレンジにより危機感を感じる演奏になっています。疲れと眠気の中で、動物の飛び出しにも気を使いながら夜中に車を走らせている、少々強引ですがそんな風な思いになった演奏でした。
この手のタイプの曲を後年のコルトレーンが取り上げればとも思いましたが、この曲はこのセッションだけでの演奏記録です。(資料06)
【エピソード、フィラデルフィアでの生活、母親】
1944年6月、ハイスクールを卒業した従妹のメアリーがフィラデルフィアに来て、コルトレーンと同居していた。母親はまだアトランティック・シティにいたが、月に一、二回フィラデルフィアに立ち寄りコルトレーンを訪ねた。母親とコルトレーンはその後数年間は再び一緒に住むことはできなかったが、コルトレーンにとっては母親をいつも身近に感じていた。
コルトレーンの母親はコルトレーンの生涯を通じて最も支配力を持った女性であった。彼が後にニューヨークに住むようになった時に母親をしばしば訪ねたことから判断すれば、彼が死ぬまで二人の間柄は変わらぬ親密さを保ち、牧師と信者の信仰告白の関係に近いものがあるように思われた。
【ついでにフォト】
2003年 香港
(2019年6月7日掲載)