Stablemates
(Benny Golson)
(3分50秒)
【この曲、この演奏】
コルトレーンと古い付き合いのゴルソン作のこの曲は、コルトレーンのプレスティッジ初録音となる1955年11月16日の、アルバム「(小川の)マイルス」でのセッションで演奏されました。その後には1956年3月2日の「チャンバース・ミュージック」でのセッションで演奏されています。そしてコルトレーン最後のこの曲の演奏記録となるのが、このカフェ・ボヘミアでした。
さて演奏ですが、サラッと流しての演奏のように感じました。マイルスとコルトレーンでテーマを演奏しての始まりですが、フィリーのドラムスがハイペースに持っていこううすつかの演奏が印象的です。続いてマイルスとコルトレーンへソロが続き、後テーマとなって終わっていきます。
【エピソード、ダウンビート誌1958年10月16日号 その4】
生活が苦しくなってくると、コルトレーンは安定した働き口を探した。そして一九五二年、アール・ボスティックのグループで職にありつく。ボスティックは彼のあこがれのサックス奏者だったから、そこで演奏する音楽が厭しいリズム・アンド・ブルースでも気にならなかった。だが、この仕事も、彼につきまとう幻滅感や倦怠感を拭い去ってはくれなかった。
「ホーンをプレイすれば、いつだって救われる」とコルトレーンは言う。「落ち込んでいるときは、ロック・バンドに入って吹いても元気になれるものだ。だが、私は違った」
より生産的な一歩は、一九五三年に踏み出された。ジョニー・ホッジス率いるグループに加入したのだ。
コルトレーンは当時を回想する。「ホッジスの楽団で、我々は誠実な演奏に心がけた。それは先輩ミュージシャンに対しての礼儀であり、私はそういう教育を受けてきた」
ダウンビート誌、一九五八年十月十六日号、16-17ページより(資料04)
【ついでにフォト】
2005年 香港
(2023年4月15日掲載)