If I Were a Bell
(Frank Loesser)
(16分38秒)
【この曲、この演奏】
マイルスが何度も演奏しているこの曲ですが、コルトレーン参加となるとやはり1956年10月26日のマラソン・セッション後半で演奏され、アルバム「リラクシン」に収録されている演奏が有名なところでしょう。他に公式ものとなると、1958年9月9日のプラザ・ホテルでの演奏となります。
この曲は1960年春の欧州ツアーでも演奏され、私が持っているもので言えばこの4月8日のチューリッヒと、4月9日深夜(日付は10日)のアムステルダムで、マイルスは取り上げています。
さて録音状態ですが、ドラムスの収録レベルが大きくなっています。
そしてこの曲の演奏は、テンポを速めています。マイルスのミュート・トランペットで40秒のテーマ、そのままソロへ入り、合わせて4分弱の演奏となっています。続くコルトレーンは6分弱、そしてケリーは4分半のソロを繰り広げています。マイルスはアップテンポでのこの曲の演奏を楽しんでいるようですが、コルトレーンとケリーの演奏には、少しの迷いを感じます。
演奏はマイルスのミュートが再び登場してテーマを演奏し、後半にはアドリブをマイルスが入れ、後テーマは2分半となって、演奏が終わります。
【エピソード、音源発売】
コルトレーン参加のマイルス・クインテットによる1960年春の欧州ツアー、17日目となる4月8日のチューリッヒでのコンサートの音源は、ブートレグCDで1993年に発売された。
Jazz Unlimited JUCD 2031 (The Miles Davis Quintet “Live In Zürich 1960”)
この Jazz Unlimited なる会社であるが、資料07ではスウェーデンある会社となっている。しかしCD自体には、「Printed In Denmark」となっている。またディスクユニオンの通販ページを見ると、2000年頃にライブ音源を30タイトルほど発売していた同名の会社があるが、UKやUSなどと表記されている。
【ついでにフォト】
2006年 香港
(2023年6月13日掲載)