Good Bait
(Dameron – Basie)
(19分29秒)
【この曲、この演奏】
1958年2月7日にプレスティッジにレコーディングされ、人気作「ソウル・トレイン」に収録されました。ジャズファンにとっては、コルトレーンのこの曲の演奏はお馴染みなのですが、ライブではなかなか聴けない曲です。ドラムスがラロッカの1960年7月のライブで演奏されましたが、発売されていません。その3年後、1963年8月のショウボートでのこの演奏が、2006年にブートレグで発売されました。
さて演奏ですが、コルトレーンがtsでテーマを演奏し、すぐにリズム陣が加わり、骨太でたくましく響く演奏が1分あり、続いてマッコイの5分を超えるソロとなります。快調とも感じる演奏ですが、演奏展開の方向性を見出せないでいるマッコイの姿も感じます。
そしてコルトレーンがテナーで9分を超えるソロを行います。ここでは無難な演奏なのかと聴いていますと、5分過ぎから怪しげな気配が漂ってくる演奏となり、さすがはコルトレーンと感じました。
その後には復帰エルヴィンの3分半近くのソロとなり、途中ではコルトレーンとの掛け合いもあり、エルヴィンが叩き出すリズムの絡み合いに気持ちが乗って聴いていました。
演奏はコルトレーンがテーマを吹き、終わっていきます。
【エピソード、8月のショウボート】
1963年春から薬物に関する諸事情でバンドを抜けていたエルヴィン・ジョーンズが戻ったのは、7月18日から31日にかけてバードランドに出演している時だった。この期間の終盤であろうとされている。
その後、コルトレーン以外のリズムセクションは、8月8日のマッコイのアルバム「イルミネーション」のスタジオ録音を行った。
そして黄金カルテットとして、8月16日から18日にかけて、デトロイトの The New Minor Key に出演した。
その翌日の19日から25日にかけて、この年の2度目のショウボート出演となった。確認できている限りでは、二日間の私家録音がある。その中の一つが、2006年にブートレグで発売された。ショウボート出演期間自体にも不確かなところがあるようだし、この2006年に発売された音源も、どの日に演奏なのかは分かっていない。(以上は資料07より)
私のサイトでのインデックスの取り方は、便宜上、19630819とした。
【ついでにフォト】
2005年 香港
(2023年2月22日掲載)