Body And Soul
(Johnny Green, Robert Sour, Edward Heyman & Frank Eyton)
(9分41秒)
【この曲、この演奏】
この有名曲は、コルトレーンの1960年10月24日のアトランティックでのスタジオ録音がアルバム「Coltrane’s Sound」で1964年6月に発売されているので、コルトレーンの演奏曲としてファンには馴染み深いものです。しかし他の演奏記録となると、1965年9月30日のシアトルでのライブとなります。しかしこれはアルバム「Live in Seattle」には収録されず、1994年のCD発売の際に追加の2曲にこの曲が含まれたのでした。その意味で、この1962年6月2日のバードランドでの演奏が聴けるのは、貴重なことであります。
さて演奏ですが、マッコイの力強いピアノを中心にしたトリオで20秒ほど演奏した後に、コルトレーンがテナー・サックスでテーマを演奏していき、2分あたりからアドリブ隣、合わせて4分近い演奏を行なっています。優しく始まり、徐々に激しさを加えていく演奏です。
続くのはマッコイの3分半強のソロであり、雄大な世界を表現しています。そして再びコルトレーンが登場して、最後まで2分近くの演奏となっています。それはマッコイの世界を引き継いでのアドリブから入り、すぐにテーマとなり、最後は凝ったアレンジで終わりとなります。
このバードランド出演は、5回行われたアルバム「(インパルス!の)コルトレーン」制作セッションの中間に位置するもので、その辺りを考え合わせて聴いてみると、この演奏は興味深いものです。
【エピソード、この時のバードランド出演とラジオ放送】
コルトレーンは黄金カルテットで、1962年5月31日から6月13日までバードランドに出演した。その演奏は、WADO 1280-AM でラジオ放送されていた。その中のこの6月2日の放送を、 Boris Rose氏が録音していた。
そのエアチェックの中から、「My Favorite Things」と「Body and Soul」の2曲が、1970年代に Alto よりLPレコードで発売され、その後にCDでも発売された。いずれもブートレグであり、メンバーや場所、そして日付は記載されていなかった。
1980年代にVee-Jay International Recordsから発売されたLPレコードとCD「Inner Man」に、この日の演奏の中から「Body and Soul」が収録されていた。(資料07)
1992年にスイスのCool N’ Blueから、「Live At Birdland and The Half Note」というブートレグのCDが発売された。この中に、1970年代にLPレコードでのブートレグ発売された2曲が収録されていた。
【ついでにフォト】
2002年 香港
(2023年1月25日掲載)