I Want To Talk About You
(B.Eckstine)
(3分23秒)
【この曲、この演奏】
この曲は1958年2月7日のプレスティッジでのセッションで取り上げられ、アルバム「ソウルトレーン」に収録されて1958年10月に発売されました。そしてこのスタンダードをコルトレーンは、1960年から1965年までの間に、何度もライブで取り上げてきました。1963年のニューポートでの演奏は公式発売され、他の多くの演奏もブートレグで聴くことができます。そしてこの1961年3月のサザーランド・ラウンジでの演奏は、そのライブ演奏の最初の時期のものです。
さてここでの演奏ですが、コルトレーンがテナー・サックスでテーマを奏でている途中から、収録が始まります。そしてすぐにマッコイの1分半強のソロとなり、再びテナーのコルトレーンに戻って後テーマとなり、演奏は終わります。
微かにドラムスの音は聴こえますが、サックスとピアノの二人だけの演奏と聴こえる録音状態であり、その演奏には滑らかさがないものです。
【エピソード、1961年3月のマイルスとコルトレーン】
マイルスはアルバム「Someday My Prince Will Come」制作のために、次の3日間でマンハッタンにあるコロンビア 30th Street Studio でレコーディングを行なった。
3月7日
3月20日
3月21日
コルトレーンはこの3月に、次の日程でライブ活動を行なっていた。
3月1日から12日
シカゴにあるサザーン・ホテルのサザーン・ラウンジでライブ出演
1961年3月17日から23日
マンハッタンにあるアポロ劇場に出演
コルトレーンはマイルスのアルバム「Someday My Prince Will Come」レコーディングの中で、次の二日間に参加した。
3月20日
3月21日
この両日共に、コルトレーンが参加したのは最初の方の演奏曲だけである。
もし3月上旬にコルトレーンがNYで活動していたならば、3月7日のマイルスのレコーディングにも声がかかっていたかもしれない。いずれにしても上記の事実から、いろんなことを想像してしまうのは、私だけではあるまい。
【ついでにフォト】
2016年 みなとみらい、横浜
(2023年1月15日掲載)