Naima
(John Coltrane)
(7分55秒)
【この曲、この演奏】
1962年とこの1963年の欧州ツアーでコルトレーンが何度も演奏した「Naima」が、ベルリンでも演奏されました。
お馴染みのメロディをコルトレーンがテナー・サックスで丁寧に演奏し、1分17秒の幸福な時間となります。この後にマッコイが2分半ほどのソロを行いますが、それは夜空の輝きが目に浮かび、徐々に風が強くなっていく気持ちになる演奏です。情景の移り変わりを表現したお見事なソロです。
そしてコルトレーンが再び登場し、最後まで4分強の演奏を披露します。マッコイが聴かせた豊かな想像力をコルトレーンが引き継いだかの演奏となっています。3分過ぎからテーマとなり、演奏が終わっていきます。
【エピソード、この11月2日ベルリン公演の音源とその発売】
この1963年11月2日ベルリンで演奏されたとしている8曲については、 Fred Centé氏や資料07の執筆陣によって、ほぼ間違いなくこの日に演奏されたであろうと特定されているが、「間違いなくこの日」とは言い切れないとのことだ。特に「Impressions」については、僅かばかりの疑問もあるようだ。しかしこの日のコンサートに関しての口承されてきたことなどから、資料07ではこの日の演奏としている。
さてこの11月2日の音源であるが、その「Impressions」を除いた7曲が、1980年頃にパブロからLPレコードで発売された。そしてそれ以降に幾つかのLPレコードやCDで、この7曲が発売されている。
残る「Impressions」が発売されたのは2001年のことで、パブロからのCD7枚組「Live Trane – The European Tours」に収録されてのものだった。そこでは「Impressions」は11月4日のシュトウガルトでの演奏とクレジットされていた。
【ついでにフォト】
2015年 みなとみらい、横浜
(2022年11月28日掲載)