Essii’s Dance
(Ray Draper)
(5分59秒)
【この曲、この演奏】
ドレイパー作のこの曲ですが、コルトレーンの演奏記録は本セッションだけです。(資料07)
郷愁のあるワルツですが、テーマではコルトレーンが主旋律を吹き、ドレイパーがそれを支えています。サックスとチューバの相性の良さを感じるものです。
ピアノのソロの後にドレイパーのソロが始まります。演奏素人の私からすれば朗らかなソロ、口悪い言い方ならばモタモタしている演奏にも感じますが、演奏系の方に言わせればここまでチューバを吹けるのは凄いとのことなのでしょう。
続くのはコルトレーンのソロで、1958年終盤のコルトレーンの大きさを感じるものです。このコルトレーンのソロを聴きながら、先のドレイパーのソロを振り返ると、ドレイパーの存在感も確かにあるなと感じました。
【エピソード、本セッションについて】
天才チューバ奏者と呼ばれていたらしいドレイパーは、17歳にしてリーダー・アルバムを制作する機会を得て、1957年にプレスティッジ系で3枚のリーダー作品(そのうちの1枚ストレンジ・ブルースは後年にマクリーン作となった)を録音した。その中の1枚が1957年12月20日に録音された「レイ・ドレイパー・クインテット・フューチャリング・ジョン・コルトレーン」であった。
レイ・ドレイパーは1958年にはジュビリーでのリーダー作録音の機会を得て、コルトレーンが参加して本セッションとなった。
【ついでにフォト】
2013年 みなとみらい
(2022年6月20日掲載)