Dr. Jackle
(Jackie McLean)
(5分44秒)
【この曲、この演奏】
前曲と同じくジャッキー・マクリーン作の曲を演奏しました。マイルスはこの曲を、1955年8月のマクリーンとミルト・ジャクソンが参加したセッションで演奏しています。コルトレーンのこの曲の演奏記録は、資料07によれば本セッションだけです。
またこの曲は「Dr. Jekyll」との曲名を使うこともあるようです。
アップテンポが相応しいこの曲ですが、テーマはマイルスとコルトレーンで演奏しています。その後にマイルスのソロとなりますが、資料09にはこのソロについて「オープン・ホーンによる豊潤な音色とメロディアスなフレージングを聴くことができる」と解説しています。
マイルスのソロの後半にはドラムスとの4小節交換となり、アダレイの頑張りを感じるソロへと続きます。アダレイのソロの後半には、コルトレーンとの4小節交換が用意されています。これは二人のこの時点での違いを明確にしたものです。
コルトレーンの想像力溢れるソロとなり、続くのはチェンバースのアルコでのソロとなります。マイルスがテーマへの入るかの演奏を短くおこなった後に、フィリー・ジョーのソロがあり、テーマとなって演奏は終わっていきます。
【エピソード、演奏順】
この日に演奏された3曲の演奏順番についてだが、資料07ではコロンビアの公式発表(2000年発売のMiles Davis & John Coltrane / The Complete Columbia Recordings 1955-1961)を採用している。しかしながら「The Artist Contract」とマトリックス番号からすると、次の順番で演奏されたとの考えがあるようだ。
Dr. Jackle
Sid’s Ahead
Little Melonae
この順番だと、ガーランドは遅刻して「Sid’s Ahead」の録音に間に合わなかったとの説が、成り立たなくなる。
資料07ではどちらが正しいのかは分からないとしている。
【ついでにフォト】
2008年 みなとみらい
(2022年4月15日掲載)