-08
Blue Monk
(Thelonious Monk)
(6分31秒)
【この曲、この演奏】
穏やかな気分になれる、モンク節が光るこの名曲ですが、資料07によればコルトレーンの演奏記録はジョンセッションだけです。
いつもよりアップテンポでの演奏です。テーマに続くコルトレーンのソロには、この年に彼が飛躍した吹きっぷりが詰まっています。コルトレーンのこの部分を引き出そうと、モンクはテンポを選んだのかもしれません。ソロの後半でモンクがピアノ演奏を控えている場面でのコルトレーンのソロは、実に良いものです。ソロはモンクへと続きますが、コルトレーンの熱気がモンクに伝わったかの演奏となっています。この日の二度のステージの中でも、最も光るモンクと、私は感じました。またソロの後の観衆の拍手も大きなものです。
-09
Epistrophy (Thelonious Monk – Kenny Clarke)
(2分20秒)
【この曲、この演奏】
最初のステージに続き、最後の演奏は「エピストロフィー」です。
前の演奏曲「ブルー・モンク」に続けての演奏となっており、コルトレーン中心にテーマ、そしてコルトレーンのソロへと続きます。ここまででは、最初のステージでの演奏よりも形になっているものです。続けてモンクのソロとなりますが、すぐにフェイドアウトとなっています。
資料07によれば、アメリカ議会図書館で発見されたテープでは、収録が突然に終わっているとのことです。そのままCD発売しては不自然さが残ると発売元のブルーノートは考えたのか、フェイドアウト編集を行ったのでしょう。さらにそこに拍手を乗せたのでしょう。
【エピソード、モンクとコルトレーンの1957年】
マイルス・クインテットを退団したばかりのコルトレーンだったが、この1957年は飛躍の年となった。自分のリーダー・セッションを行うようになったこともあるが、モンクと活動を共にしたことが、1957年のコルトレーンの糧となった。その活動歴は、次の通りである。
モンクとのリヴァーサイドでのレコーディング(資料18)
1957年4月16日
1957年6月25日
1957年6月26日
1957年7月(多分)
モンクとのファイヴ・スポットへの出演(資料07)
1957年7月18日から8月(多分28日)
1957年9月5日から11月6日
1957年11月21日から12月26日
モンクとのカーネギー・ホールでのイヴェント出演
1957年11月19日
(以上は再掲)
【ついでにフォト】
2013年 みなとみらい
(2022年3月18日掲載)