Salt Peanuts
(Gillespie – Clarke)
(6分9秒)
【この曲、この演奏】
前々曲では最後に顔を出すだけ、そして前曲では参加しなかったコルトレーンでした。両曲はバラッドだけに、何かマイルスの考えがあったのでしょうか。
そしてコルトレーンが戻る本セッション11曲目は、またしてもガレスピー作のビ・バップの名曲です。資料06によれば、コルトレーンのこの曲の演奏記録はマイルス・バンドの2回で、本セッションと1956年2月18日のライブです。また資料08ではマイルスは他に1948年にパーカー・クインテットでのサヴォイへの吹き込みがあるだけです。
さて演奏ですが、前半はメンバー全員での全力疾走、後半はフィリー・ジョー・ジョーンズの贅肉のないドラム・ソロとなっています。この時には既にジャズ界でのトップ・ドラマーであったジョーンズの世界を存分に楽しむ演奏です。
【エピソード、少年時代に関心を寄せたもの】
小学5年の時にコルトレーンは、12ページのスクラップ・ブックに「黒人の歴史」と題した文章を書いていた。ラングストン・ヒューズ、ニコラス・ブラザース、フレッチャー・ヘンダーソン、ポール・ロブソン、ジョー・ルイスなどの著名な黒人の功績を書いた小冊子であった。
この小冊子は2005年にNYのオークションに登場し、今ではノース・キャロライナ州ハイポイント博物館が所蔵しているとのことだ。(資料05)
【ついでにフォト】
2006年 香港
(2019年2月2日掲載、改訂2021年8月24日)