2024年8月8日掲載

Miles Davis
Amandla
Warner Bros.原盤
1988年12月録音

 アルバム「TUTU」と「ミュージック・フロム・シエスタ」に続く、マイルスとマーカス・ミラーの共同アルバムですが、クレジット上ではマイルスの単独作品です。録音は1988年12月から1989年初めにかけておこなわれ、1989年5月18日に発売(Wikipedia)されました。

 全8曲中6曲がマーカス・ミラーによるもので、他はキーボードで参加しているジョージ・デュークとジョン・ビガムそれぞれ1曲が収録されています。

 アルバム名はングニ語で「力」との意味であるとのことです。(Wikipedia)

 旅立ちの時に必要な思い切りの躍動に溢れたかの展開が、心地よいリズムで展開していくアルバムです。全体で1曲のようにも感じ、一本調子とも感じることもあり、ドラマチックな展開があればさらに良いものとなったことでしょう。

 お得意のジャズ・ファンクの展開ですが、Wikipediaによればズークの要素も、この作品にミックスされているとのことです。ズークとはフランス領西インド諸島で1980年代初頭に起きた音楽で、速いテンポの中での大音量のホーンセクションがその特徴とのことです。

 その意味では、マイルスは常に新しいことに挑んでいることを意識できるアルバムです。