Chris Connor
Sings Lullaby of Birdland
Bethlehem原盤
1954年8月録音
私の愛する歌手クリス・コナーの作品であります。私は彼女のアトランティック時代に惚れ込んでいますが、その前の時期も聴いており、今日取り上げる作品はそんなベツレヘム時代の作品です。
スタン・ケントン楽団から独立したクリス・コナーはベツレヘムと契約し、1953年12月、1954年8月に計5日間のレコーディングを行いました。その録音は10吋盤として発売され、やがて12吋盤の2枚のアルバムとして発売されました。アルバム「クリス」と、今日取り上げる作品です。
クリスさんが大きくお口を開けているこのジャケは、インパクトがあるものです。そしてジャケ違いの盤もあるのです。ほとんど同じなのですが。クリスさんのお口が半分閉じているものがあるのです。
そんな意味でコレクター心をくすぐる作品ですが、もちろん内容も優れているもの。25歳の1年に満たないスタン・ケントン楽団時代の活躍をそのまま持ち込み、そこで歌手として人間としての成長が加わっていくベツレヘム時代の、クリスの良さが光っている作品です。彼女の魅力の一つである低音の妖艶な響きも、ここでは魅力を表しています。
発売当時には結構な売り上げとなったクリスのベツレヘム作品、彼女の代表作となっています。