2024年6月7日掲載

　モンクがラウズ、ベースのジョン・オレ、ドラムスのフランキー・ダンロップと行った1961年春の欧州ツアーでの演奏です。ツアー後半の5月10日のスイスでのコンサート、場所はカジノ ベルンです。

　「カジノ」との名前ですが、Wikipediaをみますと、社交クラブのようです。その中に賭博場もあり、そしてベルン交響楽団の演奏の本拠地もあるようです。

　モンク御一行がこのベルン交響楽団の本拠地でこの日にコンサートを行ったのかは分かりませんが、怪しい場所での演奏でないことは確かなのでしょう。

　この日の演奏は、1970年代にインゴからブートレグLPレコード発売で、聴けるようになりました。今日取り上げるのは、1990年に Jazz Up から発売されたブートレグCDです。

　音質はこの種の盤としては許容範囲のもので、リラックスしたモンク・カルテットの演奏が楽しめる1枚です。

　スイスのベルンは南西にローザンヌ、北東にチューリッヒ、北にバーゼルがあり、市の周囲は氷河によって形成されているとのことです。この土地で、モンク御一行は癒される気分になったのではと感じる、演奏内容です。演奏はテナーのラウズの好調ぶりが、このベルンでの演奏で光っています。