2024年6月3日掲載

Lou Donaldson
Swing and soul
Blue Note原盤
1957年6月録音

 ジャズを聴き初めて数年経った人ならば、ブルー・ノート1500番台の98枚中8割ほどの作品は持っていることでしょう。もちろん全てという方も多いはずです。ツイッター(今のX)で出会うジャズ好きの方々も、そんな感じであります。

ジャズ好きならば熱い気持ちになる1500番台での人気者の一人に、このアルト奏者ルー・ドナルドソンがおります。彼の1500番台リーダー作の最初は1537 (Quartet, Quintet, Sextet) ですが、これは発表済みの10吋盤からのカップリング盤でした。2枚目は 1545 (Wailing With Lou) で1957年録音、そして3枚目が今日取り上げている作品、「1566 」となります。前作がドナルド・バードとの2管での演奏でしたが、こちらはワン・ホーン作品です。

 アルフレッド・ラインが「最高の出来」(The best) とアイラ・ギトラーに語った本作品は、1500番台の中でも高い人気をとなっています。

 歌心に溢れるルーのアルト・サックスの響きが輝いている1枚であり、多くの方に愛されているのも納得の内容です。1957年のルーの捉えた1枚であり、あくまでこの時点でのルーの「最高の出来」(The best) とアルフレッド・ラインが言ったことには、誰もが同意するでしょう。

 これ以降もルーの躍進は続き、1591 (Lou Takes Off) と 1593 (Blues Walk) との人気作を連発し、その勢いは4000番台でも衰えず、歌心の基本を持ちながら、姿を少しづつ変えていきます。