2024年4月9日掲載

Thelonious Monk
Piano Solo
Vogue/Swing原盤
1954年7月録音

 1954年のモンクは、キャバレーカードの問題でジャズクラブで演奏ができなく、またレコーディングといえば、本人が口にするのも嫌なプレスティッジ時代でありました。この1954年のモンクには、次の5つのレコーディング・セッションがあります。

5月11日, Prestige, Thelonious Monk Quintet Featuring Frank Foster
6月7日, Vogue/Swing, Thelonious Monk Solo
9月22日, Prestige, Thelonious Monk Trio
10月25日, Prestige, Sonny Rollins And Thelonious Monk Quartet
12月24日, Prestige, Miles Davis All Stars
(以上は JAZZDISCO.org から)

 プレスティッジでのレコーディングの合間に、フランスはパリで、ソロ・ピアノでのレコーディングをVogue/Swingレーベルに残していました。この6月7日に確認できている限りでは9曲を録音し、その中の7曲はVogue/Swingから「M.33.342」との企画番号で、1954年に10吋盤で発売されました。その後にこの日の演奏はいくつものパッケージで発売されていき、その中には残りの2曲も含まれていきました。

 今日取り上げるのは、1996年にフランスのBMGから発売されたもので、9曲全てが収録されている31分間のものです。

 「モンクを聴くならソロで」とよく耳にする言葉を代表するような演奏です。この演奏はモンク・ファンではなくとも、ジャズ・ファンならば早い時期に耳にしていることでしょう。
モンクにとっては暗黒のプレスティッジ時代に、フランスはパリで素敵な演奏が行われていました。