The Ralph Sharon Trio
Bethlehem原盤
1956年録音
ディスクユニオン関内店中古CD半額セールで、300円で購入した作品です。
1923年にイギリスはロンドンで生まれたピアニストのラルフ・シャロンは、ロンドンでの活躍の後の1953年にアメリカに渡りました。クリス・コナーやジョニー・ハートマン、そしてトニー・ベネットの歌伴として演奏しておりました。
そんな彼が1956年にベツレヘムに吹き込んだこのトリオ作品は、「彼の最高傑作としても人気の一枚」(国内盤CDの帯の宣伝文句)となりました。
原田和典氏の国内盤CD封入解説にある、氏がある”歌伴の名手”と呼ばれる日本人ピアニストへの「歌手をサポートする極意はなんですか?」との問いに対する、”歌伴の名手”の答えが興味深いので、引用します。
「シンガーと一緒に歌っているような気分でピアノを弾くこと。決して歌を邪魔することなくオブリガートを入れ、間奏の後は歌が気持ちよく入ってこられるようにコードやタイミングを設定する。シンガーが自分のピアノによって、素晴らしいパフォーマンスをすること。それこそ歌伴の醍醐味だ」
歌伴の名手ラルフ・シャロンの本作品はピアノ・トリオですが、歌が聞こえてきそうな演奏です。聴きながらホッとする演奏も素敵だと思いながら、”歌伴の名手”の言葉を本作品に重ねていき、中古セールで本作品に出会えたことに感謝しています。