2023年6月8日掲載

John Coltrane
Love Supreme Featuring McCoy Tyner
Esoludun原盤
1965年7月録音

各曲解説「今日のコルトレーン」

(A) Love Supreme(7月26日)
Impressions(7月27日)

 コルトレーンのブートレグは、1970年代にヒストリカル・パフォーマンスやインゴなどから、LPレコードで発売されていました。私は時代体験できなかったのですが、後年にそれなりの高値でこれらを購入しました。手に取って分かった事ですが、とにかく録音場所と録音年月日の記載のないのが多かったです。

 1980年代後半になると、コルトレーンのブートレグ物はCD発売となり、録音場所と録音年月日も記載されるようになっていきました。そのブートレグ発売の中心は、ドイツのマグネティックとフランスのエソルダンでした。そのエソルダンから初めてのコルトレーン発売が、今日取り上げるCDです。

 1961年から1963年にかけてコルトレーンは、ノーマン・グランツの仕切りで欧州楽旅を行いました。1964年は大作への取り組みのためか、欧州での演奏は行われませんでした。そして1965年は、ツアーと呼べる規模ではありませんが、欧州で演奏を行いました。

7月26日 フランスのアンティーブ・ジャズ・フェスティヴァル出演
7月27日 フランスのアンティーブ・ジャズ・フェスティヴァル出演
7月28日 フランスのパリのサル・プレイエル
8月1日 ベルギーでのジャズ・フェスティヴァル出演

収録曲
(A) Love Supreme(7月26日)
Impressions(7月27日)

 各曲については、「今日のコルトレーン」をお読み下さい。

 7月26日のステージは、「至上の愛」全パートを48分間かけて演奏しています。この1965年のコルトレーンの活動は、黄金カルテットの終焉に向かい、またメンバーを増えして新たな展開を模索していく、コルトレーンにとって激動の年となりました。
 この7月26日の「至上の愛」も、そんな激動の展開を考え合わせながら聴くと、考え深いものがあります。

 なおこの日の演奏は、この後も幾つものパッケージで発売されていき、2015年にはヴァーヴ/インパルス!から発売されております。