2022年12月4日掲載

Blues for Tomorrow
Riverside原盤
1957年6月録音

コルトレーン参加曲

 リバーサイドから1958年に発売されたオムニバス・アルバムで、次の5曲が収録されています。

EAST COAST ALL-STARS : Blues for Tomorrow
HERBIE MANN’S CALIFORNIANS : A Sad Thing
SONNY ROLLINS QUARTET : Funky Hotel Blues
MUNDELL LOWE QUINTET : Let’s Blow
BOBBY JASPAR QUARTET : The Fuzz

 いずれも1957年に録音されたとのことです。この中の最初の、EAST COAST ALL-STARS のメンバーは次の通りです。
Ray Copeland(tp), Gigi Gryce(as), Coleman Hawkins(ts), John Coltrane(ts), Wilbur Ware(b), Art Blakey(d)

 1957年6月25日にコルトレーンは、リバーサイド・レーベルでのモンクのセッションに参加しましたが、主役のモンクは体調不良で早々とスタジオから離れていきました。レーベル・オーナーでプロデューサーのオリン・キープニュースは、この日に人とスタジオを確保してお金を使っているだけに、なんとか成果物を残したく、主役抜きの上記のメンバーで「Blues for Tomorrow」を録音しました。これがオムニバス・アルバムの目玉として収録されたのでした。

 コルトレーン参加の「Blues for Tomorrow」については、「今日のコルトレーン」をお読み下さい。

 ハービー・マンはバス・クラリネットでジャック・シェルドンのトランペットと共に悲しみの世界を描き、

 ロリンズはソニー・クラークと共に盛り上がったホテルのラウンジでのブルース演奏を再現し、

 マンデル・ロウのギターとジーン・クイルのサックスがゆったりとブルース・ナンバーで会話し、

 ボビー・ジャスパーはエルヴィン・ジョーンズの好サポートで空中を舞うような楽し演奏を繰り広げています。

 コルトレーン参加曲は他の作品への追加曲として聴くことができるのですが、私はコルトレーンの演奏を最初に発売されたパッケージで欲しくなるので、この作品をCDで購入しました。そんな縁で聴ける他の4曲ですが、聴いたら聴いたで興味深いものです。