2022年10月6日掲載

Duke Ellington’s Jazz Violin Session with Svend Asmussen, Stephane Grappelli, Ray Nance and Billy Strayhorn
Atlantic原盤
1963年2月録音

 タイトルの通りに、エリントンがヴァイオリン奏者を集めて、ビッグバンドではなくコンボと組み合わせた内容です。

 ステファン・グラッペリと、エリントン楽団でトランペットとヴァイオリンで活動していたレイ・ナンスは、この作品でヴァイオリンを演奏しています。デンマークのヴァイオリン奏者のスヴェン・アスムッセン、ここではヴィオラを演奏しています。

 ホーン陣をみますと、バスター・クーパーがトロンボーン、ラッセル・プロコープがアルト・サックス、そしてポール・ゴンザルヴェスがテナーで参加しています。

 「Take the “A” Train」と「 In a Sentimental Mood」といったエリントン楽団の看板有名曲が最初に収録されていますが、その雰囲気はいつものオーケストラからは違うものになっています。オーケストラでの演奏がグランド・セントラル駅が似合うものだとしたら、本作品ではパリ北駅に似合う演奏と言えるでしょう。お洒落な風合いを、ヴァイオリンで醸し出しています。

 またこの作品ではホーン陣は控えめな存在であります。と言うより、聴き終えた後にその演奏が思い出せないものです。それに代わって、ビリー・ストレイホーンのピアノ、アーニー・シェパードのベース、そしてサム・ウッドヤードのドラムスが、絶妙な雰囲気作りを行なっています。

 なおこの作品は1963年に録音されましたが、発売は1976年とのことです。
(Wikipediaからの情報が含まれています)