2021年12月8日掲載

Morgana King
With a Taste of Honey
Mainstream原盤
1964年録音

 SNSで知ったハドリー・カリマンのCDを買い、メインストリーム・レーベルの諸作品が廉価盤発売されていたの知り、そのカタログの中にモーガナ・キングの作品があるのを知り、購入した作品です。

 彼女の1956年作品について「本当に物悲しい歌い方」と、かつて(2005年11月21日)この「今日の1枚」で書きました。その作品を買ってから30年以上が経過し、再び彼女に出会うこととなりました。

 「映画 ゴッド・ファーザー でドン・コルレオーネ夫人を演じたシシリー系アメリカ人モーガナ・キング。オペラ歌手を目指したキングの歌唱力の高さはダントツで、ハンク・ジョーンズを含むオーケストラをバックに朗々と唄うキングの魅力が詰まった最高傑作!」と、廉価CDの帯に書かれている本作品を、今日は聴いてみます。

 この歌声と響き渡り具合は、青江美奈に八代亜紀を無理矢理に掛けて、さらに大木トオルを加えたような凄みがあるものです。この歌声は、ジャズヴォーカル好きの間でも、好みがハッキリと別れるものでしょう。
 私は、怪しく怖さを潜めながらも、包まれてみたいと思ってしまうモーガナ・キングの歌に引き込まれました。

 こんな「Prelude To Kiss」があったのか、この「I Love Paris」は許されるのかと感じながらも、なぜか「20世紀ジャズ名曲大辞典」のこの二曲の項に彼女の歌が記載されるべきだと、強く思いました。