Ken McIntyre
Year Of The Iron Sheep
Liberty原盤
1962年6月録音
ディスクユニオン関内店中古CD半額セールで、300円で購入した作品です。
フルートとアルト・サックスを演奏するケン・マッキンタイヤーさんは「今日の1枚」初登場ですので、「新・世界ジャズ人名辞典」からその経歴を紹介します。
1931年のボストンに生まれた彼は、1940年代にはクラシック・ピアノを学び、またジジ・グライスやチャーリー・マリアーノにサックスを学びました。1950年代から奏者として活動し、1960年にはドルフィーとのレコーディングも行いました。しかしながら彼は音楽教育活動に力を入れ、オハイオ州立大学で教鞭をとり、1970年にはMITで博士号をとり、またNY州立大学で講師を努めました。その一方で1970年代には、ミュージシャンとしての活動も再開しました。
またウィキペディアによれば、2001年に心臓発作で69歳で亡くなる直前まで、音楽に携わっていたとのことです。
そんなケン・マッキンタイヤーさんの代表作を、今日は聴いてみます。
「アバンギャルドの騎手」、そのような表現が「新・世界ジャズ人名辞典」や2010年に国内初CD化された盤の封入解説に書いてあります。録音当時は、そのような表現となったのでしょう。ただ、1970年代以降からジャズを聴き始め、いろんなタイプをジャズを聴いてから本盤に接した方ならば、ケン・マッキンタイヤーさんを王道をいくジャズ・ミュージシャンと感じることでしょう。
ほぼ全曲彼のオリジナルの中で、「Arisin’」での美意識には心奪われてしまいます。ジャッキー・バイアードとロン・カーターの好演もあり、静かにながらジャズ史に残る演奏、作品と言えると感じました。