Miles Davis
Decoy
Columbia原盤
1983年6月録音
1983年6月30日、7月7日、9月5, 10, 11日、合わせて5日間での録音です。4日間はスタジオでの演奏、7月7日はカナダのモントリオールでのジャズ・フェスティヴァルでの演奏です。日ごとに違いますが、参加メンバーは次の通りです。
マイルス・デイヴィス(tp, syn)
ブランフォード・マルサリス(ss)
ビル・エヴァンス(ss)
ジョン・スコフィールド(g)
ダリル・ジョーンズ(el-b)
アル・フォスター – ドラムス
ロバート・アーヴィングIII(syn, el-d)
ミノ・シネル(per)
ギル・エヴァンス(arr)
「おとり」とか「誘惑」とのタイトルのこのアルバムは1枚ものですが二つ折りジャケットで、広げて縦にすると、そこには黒の帽子とコート姿でトランペットを手にしているマイルスのお姿があります。このアルバムは1984年4月に発売されました。
ジャズ・ファンクとなると私はマレイやアダムスの一部の作品で親しんでいる程度ですが、それでもマイルスのこのアルバムでの「ジャズ・ファンク」は高い部類になるのでしょう。フランスのジャズ雑誌「ジャズ・マガジン」の編集長であるフランク・ベルジェロの話によれば、ロバート・アーヴィングIIIの存在がこのアルバムの鍵のようです。
私には爽快さも感じる「Code M.D.」、謎解きの心持ちになる「Freaky Deaky」、アルバム中盤のこの2曲の展開が、気に入ったものでした。