2024年8月4日掲載

Miles Davis
Star People
Columbia原盤
1982年8月録音

 マイルスのスタジオ録音盤となります。録音は次の5日間で行われました。

1982年8月11・28日, 9月1日、1983年1月5日, 2月3日

 この日程を見ますと、1982年の「We Want MILES」ツアーの合間に3日間、終わってからの2日間で、本作が録音されたことになります。

マイルス・デイヴィス(tp, key)
ビル・エヴァンス(ss, ts)
マイク・スターン(g)
ジョン・スコフィールド(g)
マーカス・ミラー(el-b)
トム・バーニー(el-b)
アル・フォスター(d)
ミノ・シネル(per)
ギル・エヴァンス(arr)

 このアルバムのレコーディングを通して、マイルス・グループのメンバー交代が行われていきます。ギターはマイク・スターンからジョン・スコフィールドへ、ベースはマーカス・ミラーからトム・バーニーへと替わっていきます。「It Gets Better」でのブルース・フィーリング、「Speak / That’s What Happened」でのファンキーさを聴いていると、ジョン・スコフィールドの個性とマイルス・グループの方向性が合っているように感じます。

 アルバム全体としてはギル・エヴァンスの存在も強いのでしょうけれど、私にはそこまでのことは分かりません。もう少しマイルスのトランペットに酔えればとも思いますが、マイルスの1980年代を進んでいく一歩が、この作品にあるようです。