2024年7月1日掲載

The Ornette Coleman Trio
at the “Golden Circle” Stockholm, volume two
Blue Note原盤
1965年12月録音

 「雪景色」ジャケといえば、デューク・ジョーダンのが有名なところでしょう。音楽とは無縁の生活も送ったというジョーダンが復活した1973年の11月と12月に、デンマークで録音したものです。ジャケの「雪景色」の撮影場所がどこかは分かりませんが、コペンハーゲン近郊なのでしょう。

 もうひとつの有名な「雪景色」ジャケといえば、このオーネット・コールマンの1965年12月ライブ録音盤となります。

 数年の活動休止の後に、オーネットは欧州でトリオでの活動を始めました。デイヴィッド・イゼンソンのベース、チャールズ・モフェットのドラムスとの演奏です。そのオーネット復活となった1965年の12月に、スウェーデンのストックホルムにあるゴールデン・サークルでの演奏はブルーノートから二枚に分けて発売されあ、高い評価と人気になりました。今日取り上げるのは、その第2集です。

 「雪景色」ジャケを意識してこの2集を聴くと、やはり1曲目の「Snowflakes and Sunshine」に注目します。「雪の結晶と太陽の光」とのこの曲でオーネットは、ヴァイオリンとトランペットを演奏し、激しさを散りばめています。

 一説には(Wikipedia)、ヴァイオリンとトランペットを修得するために、オーネットは活動を休止していたとのおとです。それが火を吹いた演奏ですが、彼のディスコグラフィーをみますと「Snowflakes and Sunshine」との曲名での演奏は、このストックホルムだけのようです。勝手な想像で言えば、雪のストックホルムに降り立ったオーネットの頭に、この曲が浮かび上がったのでしょう。

 雪の北欧ジャズは良いものです。