The Jan Huydts – Peter Trunk – Joe Nay Trio
Trio Conception
Philips原盤
1963年12月録音
西ベルリンにあったブルー・ノートというジャズ・クラブでのピアノ・トリオによるライブ盤を、今日は取り上げます。ベースとドラムスはハウス・ピアニストのようで、ピアノは出身地であるオランダを中心に活躍していたヤン・ハイツです。
私が持っている国内盤CDは1997年に発売されたものですが、それより5年ほど前にLPレコードで国内発売されていました。そして最初に国内発売されたのは何と、1964年10月のことでした。(国内盤CDの後藤誠氏の封入解説を参考にしました)
主役であるヤン・ハイツは他にに数枚のリーダー作品を残しており、その中には2001年に発表した「Jazz at the Pinehill」というソロ・ピアノでのライブ作品(2000年録音)があるようです。
怪しく光る場面と微かな笑顔が光る場面が折り重なり、独特のブルージーな味わいで展開していくピアノ・トリオです。
封入解説の後藤氏はヤン・ハイツの演奏について、「ウィントン・ケリーとビル・エヴァンスを思わせるフレーズが随所に出てくる」と書いています。確かにこの演奏を聴いていると、1950年台後半から1960年台初めの本場アメリカのジャズの良質な部分を吸収し、確かな演奏技術で独自の味わいを加えた演奏と感じました。