Miles Davis
‘Round About Midnight
Columbia原盤
1956年6月録音
1955年に結成されたマイルス・クインテットには、コルトレーンに声がかかりました。ソロ演奏を与えられるという意味で、このクインテットでコルトレーンは実質的にプロ活動を始めたと言えます。そのクインテットは1955年から1956年にかけて、次の通りのレコーディングを行いました。
1955年10月26日 (Columbia)
1955年11月16日 (Prestige)
1956年5月11日 (Prestige)
1956年6月5日 (Columbia)
1956年9月10日 (Columbia)
1956年10月26日 (Prestige)
この中のプレスティッジでの録音は、最初のが通称「小川のマイルス」セッション、後の2回が通称「マラソン・セッション」です。
コロンビアの3回については、今日取り上げるアルバム「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」制作のためのセッションです。
A面
‘Round About Midnight(1956年9月10日録音)
Ah-Leu-Cha(1955年10月26日録音)
All of You(1956年9月10日録音)
B面
Bye Bye Blackbird(1956年6月5日録音)
Tadd’s Delight(1956年6月5日録音)
Dear Old Stockholm(1956年6月5日録音)
各曲については、「今日のコルトレーン」をお読み下さい。
多くのジャズファンに聴き続けられている作品であり、私もその一人です。この愛してやまない作品が何故に歴史的名盤なのかと言えば、40分弱の演奏時間全てに緊張感が満ち溢れているからでしょう。
コルトレーンはコロンビアでの最初の演奏から12年近く、自分の音楽を追求していきました。その出発点がこのアルバムにはあり、そしてここで得た音楽の緊張感がその活動を支えたのでしょう。