Lou Donaldson
Blues Walk
Blue Note原盤
1958年7月録音
何といってもブルー・ノートの1500番台、そして1593のルーさん、オリジナル盤市場で高値をつけ続けている作品です。完オリならば6桁になる値段なのでしょうけれど、なかなか市場に出てきません。
アルト・サックス奏者のルー・ドナルドソンの1500番台5作目、コンガ入りのワン・ホーン作品です。
全部で6曲、全てが1958年7月28日に録音されました。その中の4曲は二つのシングル盤でも発売されていたようです。
ルーさん作の憂鬱な気分が漂うタイトル曲はシングルのA面で発売され、そのB面には「The Masquerade Is Over」がカップリングされています。そしてこのタイトル曲はアルバムのA面の最初に収録されています。ジャズクラブを裏口から出ていき、タバコに火をつけながら様々なことに思い悩むルーさんの姿が浮かび上がってくる演奏で、なんだか自分の昔の一瞬を投影したくなるものです。
もう一つのシングル盤A面曲は「Play Ray」で、アルバムではB面の最初に収録されています。レイ・バレットのコンガとハーマン・フォスターのピアノの陽気な演奏に乗って、ルーさんはアルトを楽しげに演奏していきます。賑やかなブルース・ナンバーでのこの演奏に接すれば、聴いている人は一緒に口ずさむことでしょう。
ジャズクラブの正面口で、知人と笑顔で会話をするルーさんの姿が浮かび上がってくるような演奏でした。